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【製造業DX】サービタイゼーションとは?

技術情報
2022-02-08
サービタイゼーション

近年の製造業では、デジタル技術を活用したサービタイゼーションが活発に行われています。ビジネスモデルの変革を目指すDXとも深く関わるため、製造業各社はサービタイゼーションを意識しながらデジタル技術を活用していくとよいでしょう。

本コラムでは、製造業で進んでいるサービタイゼーションについて解説いたします。

サービタイゼーションとは?

製造業におけるサービタイゼーション(サービス化)とは、単に製品を売るだけのビジネスモデルから、製品をサービスとして提供するビジネスモデルへと転換することを意味します。従来の製造業では、製品を製造・販売する「モノ売り」が主流でしたが、時代の流れとともに、製品を活用するためのサービスも提供して収益を上げていく「コト売り」への転換が進んでいるのです。

実は、サービタイゼーション自体は全く新しい考え方というわけではありません。たとえば、製品を販売した後に提供するアフターサービスとして、機械の保守メンテナンスを有料で実施したり、交換部品を販売したりするのも、サービタイゼーションの一種です。こういったアフターサービスを提供している企業は数多くあるので、サービタイゼーションが改めて注目されていることを不思議に思った方もいるかもしれません。

しかし、現在注目を集めているサービタイゼーションでは、IoTやAI、クラウドといったデジタル技術を活用することで、より利便性の高いサービスを実現できるようになっています。

なぜサービタイゼーションが必要とされるのか?

サービタイゼーション
サービタイゼーションは製造業における大きなトレンドであり、実現が遅れた企業は今後生き残れなくなるとまで言われています。ここでは、サービタイゼーションがなぜそこまで必要とされているのか、理由をみていきましょう。

コモディティ化の進行

コモディティ化とは、もともと高い付加価値を持っていた製品の価値が低下し、一般的な製品として扱われるようになることを指します。

かつての日本はモノづくり大国と言われるほど、世界的に見ても高い技術力を持っていました。しかし、製造技術やデジタル技術の進化に伴って世界中の企業が高品質な製品を提供できるようになった結果、国際的な競争が激化しています。

製品の機能や品質、価格だけでは他社製品との違いを示すことが難しくなってきましたが、サービタイゼーションによって新たな付加価値を生み出せれば、自社製品のコモディティ化を防ぐことができます。

顧客ニーズの変化

ひと昔前とは違い、現在は世の中にモノが満ち足りています。その結果、顧客はモノを所有することではなく、モノを購入することで得られる体験をより重視するようになってきました。この事象は「モノ消費」から「コト消費」への転換と言われていますが、製造業はサービタイゼーションを進めることで、そういった顧客ニーズの変化に対応できます。

たとえば、顧客の属性や趣味嗜好、行動に合わせた製品やサービスを提供するパーソナライズを実現できれば、顧客満足度が向上します。また、最近ではシェアリングエコノミーが台頭していますが、これも「モノを所有せずに必要な時だけ利用したい」という顧客ニーズに応えたサービスです。顧客ニーズの変化に柔軟に対応できた企業だけが、これからの時代でも競争力を発揮し続けられるでしょう。

サービタイゼーションの事例

製造業にとって、サービタイゼーションの実現が極めて重要な取り組みであることは間違いありません。しかし、実際にそれを実現できている企業はまだまだ少ないのが現状です。ここでは、自社のサービタイゼーションの方向性を検討する上で役立つ事例をいくつかご紹介します。
サービタイゼーションの事例

IoTを活用した保守メンテナンス

大手空調機器メーカーであるダイキン工業は、世界150カ国500万台の空調機器をつなぐ「グローバル空調IoTブラットフォーム」の構築を進めています。これは、世界中の空調機器をインターネットにつないで大量のデータを収集・解析し、新製品の開発や、スマホアプリのようなソフトウェアサービスの提供などに役立てる取り組みです。同社は1993年という早い段階から空調機器をインターネットにつなぎ、遠隔監視・保守点検・省エネ制御・提案などを行う「エアネットサービス」を展開してきました。今後はIoTやAIといったデジタル技術を積極的に活用し、利用者がより快適と感じる環境を提供することを目指しています。

IoTによる稼働状況の把握

イギリスの航空機エンジンメーカーであるロールスロイス社は、航空機エンジンにセンサを取り付けて出力と稼働時間のデータを収集し、それに応じた利用料を受け取る「Power by the Hour」という従量課金サービスを提供しています。収集したデータはエンジンの整備にも活用されており、稼働実績に基づいて最適なタイミングで整備が行われます。初期投資や整備コストを抑えて「エンジンの推力」だけを購入できるので、顧客である航空会社にとってメリットが多いサービスです。

サブスクリプションモデルへの転換

定額料金を支払って製品やサービスを利用するサブスクリプションモデルも、サービタイゼーションの一種です。最近では、多くの製造業がサブスクリプションモデルの導入を進めています。たとえば、トヨタ自動車が提供する「KINTO」は、月額1.5万円程度から利用できる自動車のサブスクリプションサービスです。初期費用が不要で、メンテナンスや保険も定額料金に含まれているので、マイカーを購入しなくても気軽に自動車を利用できます。「車を所有せずに必要な時だけ利用したい」という顧客ニーズに応えたサービスであるといえるでしょう。

サービタイゼーションの実現に役立つデジタル技術

デジタル技術の実現に役立つデジタル技術

製造業がサービタイゼーションを実現するためには、デジタル技術の活用が欠かせません。たとえば、自社製品にIoT機器を搭載し、顧客の利用状況に関するデータを収集すれば、適切なタイミングで保守メンテナンスを実施する、より良い使い方をコンサルティングする、といった形でアフターサービスを進化させることが可能です。

また、IoTで収集したビッグデータをクラウド上に蓄積し、AIによって分析をすれば、より顧客ニーズに合致した製品やサービスを開発・提供する手助けになるでしょう。

また、サービタイゼーションを目指す上で今まで以上に重要になるのが、顧客管理です。製品を売って終わりではなく、継続的にサービスを提供することになるため、顧客に対する綿密なサポートが求められます。顧客管理ソフトなどを活用すれば、膨大な顧客情報を一元管理して適切な営業手法やサポート内容を検討できます。

サービタイゼーションの実現を目指す企業様へ

今回は、「製造業のサービス化」であるサービタイゼーションについて解説しました。サービタイゼーションによって自社のビジネスモデルの変革に取り組むことは、まさしく製造業のDXであるといえます。本記事を参考にしつつ、サービタイゼーションの実現を目指していただければ幸いです。

CCT(コアコンセプト・テクノロジー)では、製造業向けIoT/AIソリューション「Orizuru」や顧客管理に役立つSalesforceなど、サービタイゼーションの実現に役立つさまざまなツールを取り扱っております。各ツールの導入コンサルティングによって、御社のサービタイゼーションを支援しますので、お気軽にこちらよりご相談ください。

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