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【製造業DX】スマート・マニュファクチャリングとは?

技術情報
2021-11-02

製造業の最新トレンドの一つである「スマート・マニュファクチャリング」。DX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組む製造業の企業にとって、スマート・マニュファクチャリングの具体的なイメージを持っておくことは非常に重要です。本コラムでは、いまひとつイメージがしにくいスマート・マニュファクチャリングについて解説させていただきます。

スマート・マニュファクチャリングとは?

スマート・マニュファクチャリングと聞いて、明確なイメージが湧くという人は少ないのではないでしょうか。実際のところ、スマート・マニュファクチャリングは概念的なものなので、共通して用いられるような明確な定義は定まっていません。

たとえば、日本の経済産業省はスマート・マニュファクチャリングの概念について次のように定義しています。

サプライチェーン全体を機器・製品レベルでネットワーク化し、設計・生産から小売・保守までの全体が効率化していくスマートマニュファクチャリングとは出典:第四次産業革命時代に向けた標準化体制の強化

スマート・マニュファクチャリングと混同しやすい言葉に「スマート・ファクトリー」があります。どちらも、製造業がIoT・AI・ビッグデータ・クラウドといったデジタル技術を活用して効率化を図る取り組みではありますが、両者はデジタル化する範囲が異なります。

スマート・ファクトリーが対象とするのは主に工場や生産現場であり、経済産業省の定義では設計・生産の部分のみです。一方で、スマート・マニュファクチャリングが対象とするのは工場や生産現場だけではなく、サプライヤーとのネットワークや、小売・保守の部分も含んでいます。つまり、スマート・マニュファクチャリングの特徴は、モノづくりにおける全工程の効率化を目指していることだといえるでしょう。

なぜスマート・マニュファクチャリングを目指すのか?

現在、国内外の製造業ではスマート・マニュファクチャリングの実現に向けた取り組みが進んでいます。その理由は、近年で製造業を取り巻く環境が大きく変わったためです。いくつかの例をみてみましょう。

第一に、顧客のニーズが変化していることが挙げられます。「モノ消費からコト消費へ」とよく言われているように、一昔前までは製品を所有すること自体に価値を感じていた消費者が、現在では製品を通じて得る体験に価値を感じるようになりました。また、単一の製品を大量生産していた時代は終わり、顧客のニーズに合った一品一様の製品を提供する「マスカスタマイゼーション」が求められる時代にもなっています。

第二に、市場の変化が激しくなっていることも挙げられます。現在は変動性・不確実性・複雑性・曖昧性を意味するVUCAの時代と言われており、価値観や社会の変化が頻繁に起こったり、顧客のニーズが短期間で大きく変わってしまったりします。目まぐるしく変化していく市場に対応するために、これまで以上にフレキシブルなモノづくりが求められているのです。

また、従来のモノづくりを大きく変えられる技術革新が起こったことも背景としてあります。IoTやAIをはじめとするデジタル技術が実用段階に至り、今では中小企業であってもこれらの技術を導入して自社の生産性や品質の向上を図れるようになりました。

各企業はこのような変化に対応して市場での競争力を高めるべく、デジタル技術を積極的に導入してスマート・マニュファクチャリングの実現を目指しています。

スマート・マニュファクチャリングを実現するための取り組み

スマート・マニュファクチャリングはモノづくりにおける全工程の効率化を目指すものなので、取り組む内容が一つだけというわけにはいきません。さまざまな取り組みを同時並行で進めていくことで、はじめて実現できます。

ここでは、スマート・マニュファクチャリングを実現するための主な取り組みを3つご紹介します。

スマート・ファクトリー

スマート・ファクトリーとは、デジタル技術の活用によって業務プロセスの改革や生産性・品質の向上を継続的に行う工場を指します。

スマート・ファクトリーに関連して覚えておきたい言葉が、CPS(サイバーフィジカルシステム)です。CPSでは、各種センサーで取得した現実世界(フィジカル空間)の多種多様なデータをIoTで収集します。その後、収集したデータを解析して得た情報を現実世界にフィードバックして、最適化するという考え方です。

たとえば、生産設備に取り付けたセンサーから稼働状況のデータを収集し、AIがリアルタイムで分析を行います。その後、分析によって明確になった非効率な作業やムダを改善すれば、生産性や品質の向上、リードタイムの短縮などが実現できるというものです。

サプライチェーンマネジメント

サプライチェーンマネジメントとは、原材料の調達から製品が顧客に届くまでの生産・流通プロセス全体を管理し、全体最適を図ることを指します。

製品は顧客に届くまでにさまざまなプロセスを経ていますが、各プロセス間で情報共有ができていなければムダが発生しやすくなります。サプライチェーン全体をデジタル化して企業間のネットワークを構築し、情報のやり取りを密に行うことで最適化するというのが、サプライチェーンマネジメントの目的です。

サプライチェーン全体で情報が共有されていると、どこにムダがあり、どのように改善すべきかが分析できるようになります。たとえば、小売店の販売情報を共有して需要にマッチした生産計画を立てる、各工場での最適な稼働率を考慮した生産ロットを設定する、といったことが実現できます。

サービタイゼーション

製造業におけるサービタイゼーションとは、単に製品を売るだけのビジネスモデルから、製品をサービスとして提供するビジネスモデルへと転換することを指します。上述した「モノからコトへ」という顧客ニーズの変化に対応した取り組みともいえるでしょう。

サービタイゼーションの代表例として、IoTを活用した保守サービスが挙げられます。納入した設備の稼働状況データをIoTで収集して分析することで、故障する前にメンテナンスを提案する、より高効率な使い方を提案する、といったきめ細かなアフターサービスを実現できます。

スマート・マニュファクチャリングの実現を目指す企業様へ

今回はスマート・マニュファクチャリングについて簡単にご紹介しました。スマート・マニュファクチャリングはモノづくり全体に関わる取り組みであるため、容易に実現できるものではありません。まずは、自社で取り組みやすい内容から少しずつ進めてみてはいかがでしょうか?

CCT(コアコンセプト・テクノロジー)では、製造業のお客様のDXへの取り組みを支援しています。工場内の設備からのデータ収集や見える化、解析を行える製造業向けIoT/AIソリューション「Orizuru」の導入コンサルティングで御社のスマート・ファクトリーの実現を支援しますので、お気軽にご相談ください。

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