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IoTの必須アイテム「センサー」の種類と活用方法

入門
2019-11-04
IoTの必須アイテム「センサー」の種類と活用方法

これまでのコラムでは、IoTの活用事例や実際の製品を紹介してきました。その中でIoTを活用するということは、モノから得られたデータを活用することだとお気づきになったでしょうか。

モノからデータを取得するには、センサーの存在が不可欠です。

今回のコラムでは、IoTで利用される様々なセンサーの種類と、そこから得られるデータの活用方法について解説していきます。

IoTセンサーの種類① : スマートフォンの内蔵センサー

IoTの必須アイテム「センサー」の種類と活用方法

個人デバイスとしてセンサーを普及させたものといえばスマートフォンです。スマートフォンにはたくさんのセンサーが内蔵され、様々なデータを取得しています。

GPS

Global Positioning Systemの略称で、複数の人工衛星との距離からスマートフォンの現在位置を算出します。地図アプリが代表的ですが、カーナビ、電車・バス乗り換え、ジョギング、見守りなど様々なアプリで使われています。

加速度センサー

速度の変化、つまり加速度を測定するセンサーです。動きだけでなく重力加速度(地球の重力により物体にかかる力)を利用して縦向きか横向きかを判断することも可能なので、スマートフォンの向きに応じて画面表示を切り替えることができます。

ジャイロセンサー

スマートフォンの角度変化、つまり回転する動きを測定するセンサーです。ARアプリなどで画面の傾きに応じてキャラクターの描画位置を判定し、正しく描画するために使われます。

照度センサー

光の明るさを検知するセンサーです。スマートフォンを使用する場所や時間によって画面の明るさを切り替えるのに使用されます。例えば明るいところで使用する際は画面の明るさを抑え、電池の消費電力を節約することができます。

近接センサー

接近するものを検知するセンサーで、検出対象に接触することなく検出することを目的としているセンサーの総称です。「顔が近づいていれば通話中」などの判定をしてモードを切り替えるのに使われます。

指紋センサー

指紋を読み取るセンサーです。指紋表面の模様を読み取るものと、表皮のすぐ下にある静脈の模様を読み取るものとがあります。スマートフォンでは、前者のものが使われ、ロック解除や決済時に本人の認証として利用されます。

このように、スマートフォンは多くのセンサーを内蔵しているだけではなく、OS、CPU、メモリ、ストレージ、通信機能なども搭載されているため、単体でデータの取得から保存、処理、さらに通信まで実行することが可能です。

IoTセンサーの種類② : 設備機器に設置されたセンサー

IoTの必須アイテム「センサー」の種類と活用方法

続いて、工場などの現場の設備機器やロボットに設置されたセンサーとそれらから得られるデータについてご紹介します。

カウンター、振動センサー、電流センサー

モーターなど回転するもののデータを取得するためのセンサーです。カウンターで回転数を計測したり、振動センサーで振動を検知したり、電流センサーで電流値を測ることにより回転数を分析し、AIを活用して故障を予測することができます。

集音マイク、振動センサー

機器の音や振動のデータを取得するためのセンサーです。集音マイクで音を拾ったり、振動センサーで振動を検知し、通常稼働時の周波数と比べることにより(正常な教師データを学習させることにより)、AIを活用して異常を検知することができます。

電流クランプ、電力計

機器の電流や電圧のデータを取得するためのセンサーです。電流クランプでの電流値のモニタリングや、電力計での分電盤の電力監視を行い、通常稼働時の値と比べることにより(正常な教師データを学習させることにより)異常を検知することができます。

温度計、湿度計、磁界センサー

設備内の気温や湿度、電磁ノイズのデータを取得するためのセンサーです。温度計や湿度計で気温や湿度を計測することで適切な温度と湿度を保てるだけでなく、磁界センサーで電磁ノイズの発生源を特定してシールドを施すことで、機器の精度維持に貢献することができます。

流量計

流体量のデータを取得するためのセンサーです。貯水タンクのポンプに流量計を取り付けて流量を観測することにより、ポンプの故障や目詰まりにいち早く気づくこと可能になり、的確に点検や保守を行うことができます。

このように、工場などでは様々なデータを取得できますが、その全てをリアルタイムで観測しようとするとデータ量が膨大になり、コストと手間がかかってしまいます。目的に応じた量のデータを適切なタイミングで取得し処理することが必要になってきます。

センサーの選定方法

IoTの必須アイテム「センサー」の種類と活用方法

IoTでデータを活用するためには、適切なセンサーを選ばなければなりません。センサー選定の際には以下の項目を検討するとよいでしょう。

目的

センサー設置の目的、つまり何のデータを取得したいのかを明確にしてそれに合ったセンサーを選ぶ必要があります。例えば設備の稼働状態を把握したいのであれば、振動センサーや電流計などを使用しますし、空間の環境を把握したいのであれば温湿度センサー、二酸化炭素濃度センサー、騒音センサー、光センサーなどを使用します。

価格と仕様

センサーの価格やサイズはもちろんのこと、測定の精度や周波数、消費電力や電源供給方法などをメーカーが公開しているカタログを見て検討する必要があります。例えば、バッテリーや電池式で稼働するものであれば、消費電力が低いものや低省費電力の通信規格を採用しているものを選定する必要があります。

設置場所

センサーをどこに置くかだけではなく、温度や湿度、外部からの衝撃や振動等、センサーの測定結果に影響を及ぼす可能性のある外的要因を考慮しながら検討する必要があります。

購入のしやすさ

センサーの変更はシステム全体の変更に繋がるため、入手しやすいものを選ぶことが重要です。試作段階だからといって値段重視で選定してしまうと、その後生産が終了していたり、仕様が変更されてしまったりと同じものの入手が困難になる可能性があるので、市場に大量に流通しているものであるか、そうでない場合はメーカーに供給体制を確認しておく必要があります。

センサーデータの具体例

IoTの必須アイテム「センサー」の種類と活用方法

様々なセンサーを紹介してきましたが、そこから得られるデータはどのようなものなのでしょうか。

センサーのデータは、センサーが感知した刺激やインプットを信号に変換して出力したものです。これまで紹介していないセンサーに関して、具体例を述べていきます。

IC温度センサー

最近利用されることの多いIC温度センサーは、一般的に温度に応じて出力される電圧が上昇します。
温度と電圧の関係式を用いて、測定したい対象物の電圧から温度を算出することができます。

カメラ

デジタルカメラには画像をキャプチャーするCMOSイメージセンサー(Complementary Metal Oxide Semiconductor)が内蔵されています。CMOSセンサーは光を感知して電気信号に変換します。得られたデータを画像処理エンジンで処理することでファインダーと液晶モニターに映し出される画像が作られます。単に画像として出力するだけでなく、得られたデータに更なる処理を加えることで高精度な顔認識や動体検知に利用することも可能になります。

このように、センサーから得られたデータを活用するにはデータの適切な処理が必要とされています。IoTシステムにおいて、データは継続的に取得され、蓄積されています。膨大な量のデータを処理し、モニタリングすることで今まで見えなかった状況の変化などがリアルタイムに見えてきます。データを分析して異変や異常を事前に検知し、対応することができるようになるのがセンサーデータ活用の最大のメリットです。

また、センサーと聞くと工場の設備についているものという印象を受けるかもしれませんが、データを収集できるものは全てセンサーであり、例えばカメラやマイクを用いて店内の状況をデジタルデータとして収集して活用する、というのもIoTの活用例の一つです。

IoTを活用するためには?

IoTを活用したいけどどこに何のセンサーを設置すればよいかわからない、センサーから得られたデータは蓄積されているけどどのように扱えばよいかわからない、目的を達成するためにはどのようなセンサーをつければよいかわからない…

コアコンセプト・テクノロジーが提供している「Orizuru」では工場の様々なデータを取得し、可視化することが可能です。プロフェッショナルが適切なセンサーの選定から行いますのでご安心ください。IoTの導入・活用をご検討中の方は、ぜひお問い合わせください。

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