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入門編②:デジタルトランスフォーメーション(DX)の必要性に迫る「なぜDXなのか」をデジタル・ディスラプターの脅威から考える

入門
2019-11-06
デジタルトランスフォーメーション(DX)の必要性に迫る「なぜDXなのか」をデジタル・ディスラプターの脅威から考える

コラム「入門編①:デジタルトランスフォーメーション(DX)とは?」では、DXの定義や代表的な事例についてご紹介しました。

「そのようなことができれば良いが自社では難しそう…」、「今無理して取り組まなくても…」と感じられている企業の方も多くいらっしゃるかもしれません。

しかし、今のままで会社は安泰、と本当に言い切れるのでしょうか。

本コラムでは、今デジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組まなければどのようなことが起こりえるのか、そのリスクについて解説をしてきいます。

第4次産業革命と激変するビジネス環境

蒸気機関による工場の機械化が進んだ第1次産業革命、電力による大量生産を実現した第2次産業革命、デジタル技術が発展しパソコンやインターネットが社会に浸透した第3次産業革命に続き、現代は第4次産業革命の真っただ中にあります。(第4次産業革命という言葉は、2016年の世界経済フォーラムで初めて登場しました。)

第4次産業革命では、デジタル技術を前提に、IoT(モノのインターネット)、ビッグデータ、AI(人工知能)、ブロックチェーンなど、次々と技術革新が起こっています。

これまでの産業革命で発展した技術は、あくまでも「人間の判断に基づき利用する」ものであったのに対し、人間の判断を上回る結果をも導き出すAIが登場した第4次産業革命は、人類の歴史の中でも特に大きな意味を持つ転換期であると言っても過言ではありません。

デジタルトランスフォーメーション(DX)の必要性に迫る<br>「なぜDXなのか」をデジタル・ディスラプターの脅威から考える

ビジネスにおける外部環境分析を行うためのフレームワークに、”PEST” があります。これは、Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)の頭文字をとったもので、事業に大きな影響を与え得る外部要因を洗い出すための考え方です。この中の一つである「技術」が激変している今、各社事業のあり方を大きく見直さなければならない時期であることは言うまでもありません。

例えば、小売業の構造の変化を考えてみましょう。旧来の実店舗型の小売業者の戦略は、売上拡大に向けた店舗数拡大、コスト削減のための大量仕入れ・取扱商品の絞り込みが基本でした。また、店舗数に比例した固定費が必要となるため、規模の経済を効かせた仕入れコスト削減が特に重要であり、その意味でも店舗数の拡大が鍵となっていました。

一方、デジタル化により一般的となったeコマースでは、競合に勝ち売上を拡大するために必要となるのは「ECサイト上での利便性の高い顧客体験」であり、その主な構成要素は、圧倒的な品揃え、使いやすく便利な機能、短納期、です。固定費の多くはシステム開発費が占めますが、実店舗と異なり規模に応じて増えるものではありません。よって、成功の鍵は、ECサイトの機能や、ビッグデータを活用した売上予測・在庫管理システムを進化させ続けることであり、そのために必要なのは優秀なITエンジニアの確保、ということになります。

このように、デジタル化によって事業の成功要因やとるべき戦略が大きく変化しています。重要なのは、「従来のやり方では不十分」であるにとどまらず、「従来のやり方や蓄積してきた資産が、新しいルールでは逆に足かせになってしまうこともある」という点です。経営者の方は、その現実を直視し、思い切った戦略の見直しが必要な時代であると言えるでしょう。

デジタル・ディスラプターとは?

前節で説明したようなデジタル時代の創造的破壊のことを、「デジタル・ディスラプション (digital disruption)」と呼ばれています。そして、デジタル時代のルールを前提に各業界に新規参入するプレイヤーが、「デジタル・ディスラプター」です。

コラム「入門編①:デジタルトランスフォーメーション(DX)とは?」で事例として紹介した、Amazon.com、Uber、Airbnb、Spotifyは、実は全てデジタル・ディスラプターです。

デジタル・ディスラプターの多くはデジタル技術を前提とした新興企業(デジタルネイティブ企業)であり、従来の「足かせ」が無い状態でデジタル時代に最適化したビジネスモデルで各業界に参入することにより、驚くべきスピードで業界のシェアを奪っていくことが特徴です。

小売業界の例では、Amazon.comなどのEC事業者の攻勢により、玩具小売大手のトイザらスが経営破綻に追い込まれるといった事例が、現実に次々と起こり始めているのです。

デジタルトランスフォーメーション(DX)の必要性に迫る<br>「なぜDXなのか」をデジタル・ディスラプターの脅威から考える

トランスフォーメーション(DX)による競争優位性の構築

IMD(世界最高峰と言われるスイスのビジネススクール)のマイケル・ウェイド教授らは、デジタル・ディスラプターが顧客にもたらしている価値は、①コストバリュー(価格の低下)、②エクスペリエンスバリュー(利便性の向上)、③プラットフォームバリュー(ネットワーク効果、エコシステムなどコミュニティーの価値)から構成されると分析しています。

既存企業は、デジタル・ディスラプターの脅威と闘うために、自社のビジネスを一度ディスラプト(破壊)し、強みとして残すものと「足かせ」となる負債の取捨選択を行うとともに、デジタル技術を活用した上記3種の価値を組み合わせることによって、自社ならではの競争優位性を構築していくという考え方が必要となります。

そして、これこそが、全ての企業が今取り組むべきデジタルトランスフォーメーション(DX)のあり方の一つであると言えるでしょう。

デジタルトランスフォーメーション(DX)の必要性に迫る<br>「なぜDXなのか」をデジタル・ディスラプターの脅威から考える

まとめ

本コラムでは、デジタル・ディスラプターと呼ばれるプレイヤーが、デジタル技術がもたらす新しい価値を武器に各業界のシェアを奪っている現状と、この脅威への対抗手段としてのデジタルトランスフォーメーション(DX)の必要性について解説しました。

特に会社経営に関わる読者の方は、自社の脅威となるデジタル・ディスラプターや取り組むべきデジタルトランスフォーメーション(DX)について、是非改めて考えてみて頂きたいと思います。

デジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組みをお考えの方へ

「自社の業界にどのような脅威が迫っているのかが分からない…」

「自社はどのようなデジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組めば良いのか分からない…」

そのような方は、ぜひ、コアコンセプト・テクノロジーにお問い合わせください。

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