【営業DX】CRM Analytics(旧:Tableau CRM)とは?Salesforceを活用してデータ分析を効率的に行おう!
(画像=Livinskiy/stock.adobe.com)

最近では、インターネットの普及や顧客ニーズの変化スピードの早さから、CRM(顧客管理システム)の重要性が高まっています。その中でも特にSalesforce提供のCRM Analytics(旧:Tableau CRM)について調べている方も多いのではないでしょうか。

CRM Analytics(旧:Tableau CRM)はCRMそのものというよりは、Salesforceで得た顧客データを営業活動に活用するため分析する「分析ツール」、いわゆる「BIツール」です。

本記事では、SalesforceのCRM Analytics(旧:Tableau CRM)について、現在のCRM Analyticsになった経緯や機能、費用、メリットを解説します。

目次

  1. CRM Analytics(旧:Tableau CRM)とは
  2. CRM Analytics(旧:Tableau CRM)などのBIツールを利用するメリット
  3. CRM Analytics(旧:Tableau CRM)の3つのメリット
  4. CRM Analytics(旧:Tableau CRM)の使い方
  5. まとめ

CRM Analytics(旧:Tableau CRM)とは

ここでは、について概要や費用、旧製品との違いについて解説します。

CRM Analytics(旧:Tableau CRM)の概要

CRM Analytics(旧:Tableau CRM)とは株式会社セールスフォース・ジャパンが提供する人気のCRMツールの1つで、AIを用いたインサイトが特徴です。

2019年に米国セールスフォース社がTableau Softwareを157億ドル(約1兆7056億円)で買収し、Salesforce Einstein AnayticsがBIツールTableauに統合されて「Tableau CRM」という製品が誕生しました。そのためEinstein Analyticsという表示も公式サイト内で表示されています。

現在はTableau CRMやEinstein Analyticsはあくまでも表示のみで、製品名としてはCRM Analyticsという名前で販売されています。2つの旧製品に備わっていた昨日はすべてCRM Analyticsに引き継がれています。

(参考)SalesforceとTableau、両社アナリティクス製品の統合を説明

CRM Analytics(旧:Tableau CRM)にかかる費用

CRM Analytics(旧:Tableau CRM)の費用はエディションによって異なります。次の表に費用についてまとめました。

エディション特徴費用
Einstein Predictionsデータを自動的に見つけ、予測にもとづいたインサイトを提供9,000円(税抜)/ユーザ/月(年間契約)
CRM Analytics Growthあらゆるデータに対応する包括的な分析プラットフォーム16,800円(税抜)/ユーザ/月(年間契約)
CRM Analytics PlusAI内蔵の高度な分析プラットフォーム19,800円(税抜)/ユーザ/月(年間契約)
Revenue Intelligence営業組織の目的に特化したアナリティクスとAIインサイト26,400円(税抜)/ユーザ/月(年間契約)

なお、初期費用のほかにさまざまなアドオンやアプリがあり、追加できる製品は豊富です。追加する場合は料金が都度必要になります。

契約は月単位、または年間契約のいずれかから選べます。ほとんどのSalesforce製品は年間契約となっていますが、一部月単位で契約できるものもあり、製品によって異なるため詳しくは問い合わせるとよいでしょう。

TableauとCRM Analytics(旧:Tableau CRM)の違い

Tableauは従来からあるBIツールで、現在も従来のまま存在しています。

これに対し、「CRM Analytics(旧:Tableau CRM)」は、同じ名称が入っていますが、「Salesforce製品との連携が迅速になったCRM」といえるでしょう。

なお、「BIツール」とはビジネスインテリジェンスツールの略です。企業が持つさまざまなデータを分析・可視化して、経営や業務に役立てるソフトウェアを指します。TableauとCRM Analytics(旧:Tableau CRM)いずれもBIツールといえます。

無料eBook

  • 製造業DXの教科書
    図版と事例でわかる|製造業DXの教科書

    世界市場での競争の激化や労働人口の減少などが進む今、日本の製造業においてDX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進は不可欠です。 このeBookでは、製造業のDXの全体像について詳しく解説します。 DXに必要な技術を製造プロセスごとに紹介するほか、具体的な活用事例、製造業DXの今後の展望まで幅広く理解できる内容になっています。


CRM Analytics(旧:Tableau CRM)などのBIツールを利用するメリット

CRM Analytics(旧:Tableau CRM)などのBIツールを利用するメリット

CRM Analytics(旧:Tableau CRM)などのBIツールを利用するメリットとしては以下の3点が挙げられます。

  • メリット①経営層の意思決定スピードが早くなる
  • メリット②現場の課題発見・解決に役に立つ
  • メリット③データ利活用の推進

一つずつ解説します。

メリット①経営層の意思決定スピードが早くなる

社内にあるさまざまなデータを一元管理することで、経営判断を迅速に行うことができるようになります。

営業、販売、マーケティング、人事などの部署ごとにバラバラに存在していたデータをBIツールで一元管理することで、データの理解を容易にし、意思決定のスピードの向上が見込めます。

メリット②現場の課題発見・解決に役に立つ

BIツールは、経営層やIT部門以外でも利用することができます。例えばTableau などのセルフサービスBIツールは、現場向けに設計されていることもあり、必要なときに誰でも必要なデータソースにアクセスしてデータを分析することが可能です。

そのため、現場の課題発見・解決に役に立つというメリットがあります。

メリット③データ利活用の推進

BI ツールはデータの共有や分析結果の共有にも効果的です。BIツールを上手に活用すると、経営層も現場も同じデータを見て意識をそろえることができるようになります。

そのため、データ利活用の推進に効果があります。

CRM Analytics(旧:Tableau CRM)の3つのメリット

上記は、BIツール活用のメリットを解説しました。ここでは、CRM Analytics(旧:Tableau CRM)そのもののメリットについて解説します。

【メリット1】必要なときにいつでも端末を選ばずアクセスでき、データ閲覧可能
【メリット2】AI(機械学習)による将来予測が可能
【メリット3】データの可視化など使いやすくわかりやすい機能を搭載

【メリット1】必要なときにいつでも端末を選ばずアクセスでき、データ閲覧可能

PC、タブレット、スマホなどどのデバイスからもアクセス可能です。

必要なデータは一元管理されているため、重複で古いデータが残っているなどの問題もありません。またSalesforce内にあるデータ分析結果が全て参照できるため、必要になったときに素早くアクションが起こせ成約につなげることができます。業務効率化ができ、業務全体のスピードアップにつながります。

【メリット2】AI(機械学習)による将来予測が可能

旧Einstein AnalyticsがもっていたAIによる分析と、旧Tableauがもっていた予測機能が統合されて現在のCRM Analyticsとなっています。そのため将来的な顧客のニーズや市場動向を予測し提案してくれます。

【メリット3】データの可視化など使いやすくわかりやすい機能を搭載

作業効率を高める工夫が随所にされており、複雑なデータはグラフや表などで可視化されわかりやすくなっています。またユーザインターフェースも作業効率を高める工夫がされています。定期的なバージョンアップにより、時代に合わせた最新の更新がなされ、属人性の高いカスタマイズがされにくい仕様となっています。

CRM Analytics(旧:Tableau CRM)の使い方

CRM Analytics(旧:Tableau CRM)の使い方
(画像=putilov_denis/stock.adobe.com)

CRM Analytics (旧称 Tableau CRM) は、複数の供給元からのデータの接続、そのデータの対話ビューの作成、アプリケーションでのそれらのビューの共有を行うためのクラウドベースのプラットフォームのことです。

CRM Analyticsの起動方法

CRM Analytics Studio を利用するためには、アプリケーションランチャーから [CRM Analytics Studio] をクリックします。[分析] タブで開始するには、[分析] 項目を見つけて開くことで利用できるようになります。

CRM Analytics ホームの操作方法

CRM Analytics ホームページは個人にパーソナライズされたものです。

CRM Analytics では、作業内容に応じてビジネスユーザパスまたはビルダーパスのいずれかを使用できます。ビジネスユーザパスは、一般的に「CRM Analytics の使用」権限を持つユーザが使用するパスで、選定されたアプリケーションでダッシュボードやレンズをすばやく検索できる機能があります。

ビルダーパスはCRM Analytics アセットの作成権限を持つユーザが使用するパスで、データセットの探索や、アプリケーション、ダッシュボード、レンズの編集を行うことができます。

まとめ

本記事では、CRM Analytics(旧:Tableau CRM)について解説しました。BIツールを含めたデータ分析を行うことで、わかりやすく可視化が可能となり、スピーディな経営判断にも直結するようになります。

【こんな記事も読まれています】
【会員限定動画】サプライウェブで実現するマスカスタマイゼーション時代の企業戦略
製造業における購買・調達業務とは?課題の解決方法も紹介
ビジネスや技術のトレンドに反応しながら進化を続けるCRMの事例を紹介